まず相手を受け入れる。すべてはそこから始まる

まず相手を受け入れる。すべてはそこから始まる

中村さん

私の両親は日蓮聖人がお生まれになった千葉県の天津小湊(あまつこみなと)で生まれ育ちました。ですから、もともと法華経に帰依する運命だったのでしょう。

私自身は昭和9年に東京の築地で生まれ、終戦の年には立川に移り住みました。その年、昭和20年4月のお会式は、私の家を仮の道場にして行われました。玄関に提灯を掲げて皆さんをお迎えするのですが、それがなんとも恥ずかしく感じたことを、今でも覚えています。子どものころの私は、両親が熱心に信仰している宗教を、どちらかというと冷ややかな目で見ていました。

やがて高校生になり、浄風会の青年部に入る年頃になったある日、夏期講習会に参加しました。浄風会とはどんな教団で、法華経とはどういう教えなのかを、一度理解してみようと思ったのです。理解していないことには批判のしようもありませんから。

それからは学校の帰りなど、仲間と喫茶店に立ち寄っては宗教談義に花を咲かせる日が多くなりました。そして徐々に、両親の信仰を理解しようという気持ちになってきたのです。

そのときから50年以上が経過しましたが、その間、私の中では常に信仰の質が変化してきています。

もちろん、日常生活の中では相変わらず煩悩に支配された生き方から脱することはできず、怒り、貪り、争いといった六道の迷いの世界をさまよっています。それでも、そのつど、「南無妙法蓮華経」とお題目を唱えることで心が安らかになることを体験しています。

信仰の質が変化していると言いましたが、正確に言えば、信仰によって私自身の心の在りようが変化したと言うべきかもしれません。

以前、電車に乗っていて若い人から、いわれのない文句をつけられるという出来事がありました。どちらかというと気が短いほうで、筋の通らないことは我慢できない性格ですから、昔なら「何を!」とばかり、むきになって応じていたに違いありません。

ところがそのときは、怒りの心が生じることなく、穏やかな気持ちで若者に応じていたのです。すると、若者の心の中にある修羅の世界が見え、彼をそうした世界に追いやった環境を想像して、あわれみさえ感じました。

これは、長い間、お題目を背負って生きてきた成果なのでしょうか。自分でも不思議な気持ちでした。そして、改めてこう思いました。信心とは、突き詰めるところ「合掌の心」で生きることであり、常にそこに立ち返ることが大切であると。

近年の日本は、残虐な事件が日常茶飯事のこととなりました。一方、海外の紛争は解決の糸口さえ見えず、武力衝突はますますエスカレートしています。

そこには、正しいのは自分であり、自分とは違う考えを許すことができないという「我」が強烈に働いているように思えてなりません。

平和な社会を真に望むのであれば、まず仏の慈悲心を理解することであり、自分の中に眠っているその仏の心を覚醒させることではないでしょうか。それなくして、いくら平和に貢献するといっても、所詮、軌道を外れた行為にすぎません。

まず相手を受け入れる、異質のものを受け入れる。すべてはそこから始まるように思います。

同じことは私たち浄風会の人にも言えます。浄風会は代々の信者さんが多いために、ともすると新しい信者さんを、なかなか受け入れられないことがあります。そんな気持ちは毛頭ないことは承知しているのですが、遠慮も手伝って外国人を見るような目で遠巻きに見ていたりします。相手を受け入れようという気持ちがあれば、もっと積極的に声をかけ、交流しようと働きかけるのではないでしょうか。

初めての方へ

浄風会の教え

浄風会は、「南無妙法蓮華経」のお題目を唱えることで、誰もが意義ある人生を送れると説きます。また、個人の幸せだけでなく社会の平和を目指しています。

浄風会の教え

全国の会館

全国に16の支部・地区があり、12箇所に会館があります。
各支部・地区ではそれぞれに婦人会やクラブなどの活動もあり、いずれもご見学いただけます。

全国の会館

よくある質問

信者になったら何をするのか、お布施について、入会・退会についてなどの質問をまとめました。その他気になることがあればお問合せフォームからご質問いただけましたらお答えいたします。

よくある質問

浄風会をもっと知りたい方は

まずはお話を聞いてみたい、
質問があるなどの場合

お悩みのご相談でも大丈夫です。プライバシーに関わることはお聞きいたしませんので安心して下記の電話、またはお問合せフォームからご連絡ください。フォームは365日受け付けております。

参詣の様子を見てみたい

東京本部会館

毎週日曜日、午前 11 時から参詣できます。
事前に電話やお問合せフォームでご連絡いただくか、当日直接お越しいただく場合は、
会館内のどなたかにお声がけいただければご案内いたします。

東京本部以外

事前に電話やお問合せフォームでご連絡いただければご案内いたします。

本部

03-5814-3262

火曜~日曜 9:00 ~ 17:30

お待ちしてます!