
現証利益の重要性を伝え残すことに心を新たに
佐藤さん
現証利益は信仰の根幹を成します。信仰への第一歩であり、信心を堅固にし、現実に起きた事象をもって信仰の正邪を明らかにし、信仰本来のご利益へと導きます。
信仰には必ず相応の効果があり、現証利益は正しい信仰の効果です。現証利益という効果がなければ信仰すること自体が無意味になる。古来より変わらない事実です。
私たちのご信心本来のご利益は成仏です。現証は成仏への道であるご信心の正しさを証明して、信者を励ますものです。人が信仰するということは、現証利益を求めること。それが個人的なご利益であっても、そのことが信仰への第一歩となります。ましてや人知の及ばないことが身に差し迫っていればなおさらです。
このご信心は私で三代目です。ご信心との出合いは祖父の病気でした。祖父は49歳のときに動脈硬化を患い、左半身不随になりました。医者からは「治す薬はありません。養生してください」と言われました。
そこで自ら「お題目を唱えてみたい」と発心しました。そのころ野菜の行商をしながら熱心にお題目のご信心を説いて回っている宇敷さんという方に事情を説明し、入信しました。
御本尊奉戴のその日から父がお看経をするようになりました。祖父は3日目には、動かせなかった左手で無意識のうちに湯呑茶碗を持ち、周りの者を驚かせました。7日目には歩くことができるようになりました。
祖父の平癒の一部始終を見ていた父は、幾度となく「実に不思議だった」としみじみと語ってくれました。この現証利益が、祖父と父が終生お持ちし、子と孫にも伝え残したご信心への第一歩でした。
御聖人は「浄名経・涅槃経には、『病ある大は仏になる』と説かれている。人は病気になったときに仏道を求める心が湧き起るものだからである」(『妙心尼御前御返事』)と説かれていますが、祖父はまさにこの御書のとおりでした。
また御聖人は「法華経を実践する人の祈りが叶わぬことはあリ得ない」(『祈祷抄』)ともおっしゃっていますが、祖父と父は、祖父の左半身不随の病が平癒したことで、「祈りは叶う」という、御書に示された教えを事実として確信したわけです。
父自身は、太平洋戦争中の1943年(昭和18)、ビルマ(現ミャンマー)攻略作戦従軍中の10月25日早朝、ビルマ・インド国境付近のカルサン高地での激戦の最中、3メートルの至近距離で炸裂した迫撃砲弾の破片が、右目に飛び込み、右耳の後ろから突き抜け、昏睡状態となりました。そのとき「紅蓮(ぐれん)の焔」(父の表現)が渦巻くなか「金文字のお題目」が一文字ずつ浮かび上がり、自身の口から無意識にお題目が発せられて我に返り、九死に一生のご利益を頂きました。この現証利益により父のご信心は「不動」のものになりました。
御聖人は「正しい仏法を見分けるには道理にかなっているか、経文に確たる根拠があるかということが重要である。さらに言えばそのような道理や文証にもまして事実によって証明する現証が重要である」(『三三蔵祈雨事』)と述べています。祖父と父は現証という揺ぎない事実によってこのご信心の正しさを感得したのです。
父は常々、「このご信心は間違いない。疑問は持つが疑いは持たない」「現実に起こることが良くても悪くてもそれはすべてお計らいであり、何かを学ばせてくれる」「たとえ願いと反対の結果であっても、ご信心をしっかり持っていれば必ず良いことにつながり、あのときはあれで良かったのだと気づかせてくれる」と教えてくれました。
日真大徳お教歌「御仏のおはからひぞと何ごとも 身にしむ人ぞ信者なりけリ」とお教えいただいているとおりです。
祖父と父は現証利益を求めて入信し、現証利益という事実を頂き、このご信心の正しさを確信して、ますますご信心を堅固にし、何事もお計らいと感得しつつ、終生お持ち通しました。
そしてこのご信心をしっかり持っていれば必ず現証利益を頂けるという素晴らしさ、心強さを子と孫に残してくれました。祖父と父に感謝します。
今、私は祖父と父にならい、現証利益の重要性を伝え残すことに心を新たにしています。
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