今月の教え

5

2025

八風吹けども動ぜず

信者として生きるとき「変えるべきもの」と「変えてはいけないもの」とは

最近、私は寝る前の楽しみがあります。それはスマホでいろいろな動画を見るということです。あっという間に、30分、1時間が過ぎてしまいます。

特に昔のものを見ると懐かしいんですね。お笑いですとか、プロレス、ボクシング、相撲、歌番組等々、いろいろなものが見れるんです。
先日、見ているうちに大笑いしてしまったコントがありました。「コント・レオナルド」というコンビのお笑いなんです。もう亡くなってしまいましたが、レオナルド熊さんのトボケ振りがとても面白いんです。次のような話です。

車を運転していた熊さんが、警官に呼び止められるんです。

「お前いま、赤信号なのに渡ったな?」それに対して、
「そりゃしょうがないでしょ、飛ばしてたんだから・・・」スピード違反もしていたんですね。
「ここは一般道だぞ。制限速度を守らなくちゃだめじゃないか」という叱責に対して、
「だってウトウトしちゃったんだから、ちょっと見忘れただけですよ」なんと居眠り運転もしていた。
「お前、居眠り運転していたのか!」そう警官がたしなめると、
「だってさっき一杯やったんで、ちょっと眠くなっただけだよ」なんと飲酒運転までしていた。あきれた警官が、最後にこう言うんですね。
「しかし、お前みたいな奴がよく運転免許取れたよな」それに対して、
「免許なんて持っていないよ・・・」、そういうオチで終わる話なんです。

面白い話ですよね。最初に出てきた「信号無視、スピード違反、居眠り運転、飲酒運転」は、少なくとも「免許は持っている。それなのになんでそんな違反をしたんだ」、そういう前提で警官は話しているわけです。
それが最後になって、そもそも免許自体持っていない、そういうことで、いままでの前提が覆されてしまう。だから面白いんですね。

前提が覆される、これは法華経もそうですね。法華経を説かれる前に、お釈迦様は「二乗は仏に成ることはできない」そう仰っていました。
二乗というのは、阿羅漢果という悟りを得るために修行する人たちで、簡単に言えば、「自分だけが救われればいい」、ちょっとエゴイスト的な修行者です。
舎利弗・目連・迦葉・阿難といった人たちです。

お釈迦様は今まで、こういう人たちは仏に成れないと言っていたのに、法華経のご説法の場では、
「こういう人たちも仏に成れる」、そう仰る。
「いままで説かれていたことと全然違うじゃないか!」、そこから法華経が語られていくんです。

本日は勉強会ではありませんので、法華経の細かな話は致しません。ただ、この「前提が覆る」ということで考えますと、じつは私たちの身の回りも、いろいろと事例はあります。ちょっとそのことを申し上げたいと思います。

私は社会人になりまして40年以上経過しましたが、昔と今では、違うことがたくさんあります。

たとえば、「会社での女性の仕事」です。
私が社会人になりました頃は、10時と3時になりますと、お茶の時間がありましたが、だいたい女性が当番でお茶を入れていました。
あとタバコですね。あの頃は、さすがに製造現場でタバコを吸いながら仕事をしてる人は居ませんでしたが、事務職の人はだいたいオフィスでタバコを吸いながら仕事をしている。そういう人がたくさん居ました。その灰皿の片付けも、私の職場では女性がしていました。

また昔は「女性は遅くまで残業してはいけない」、そういうルールがありました。遅くまで働いていますと、「なぜそんな時間まで働かせてるんだ」と、管理職の方が叱られていました。

つまり昔は、「女性は守られるべき存在」、「難しい大変な仕事は男がやるべきなんだ」、そういう前提があったんですね。

ところが、いまはそういう前提はなくなりつつあります。女性は「守られるべき存在」というよりは、「男女の違いを認め合いながら、その中で出来るだけ平等に扱わられるべきである」、そういう風に変わってまいりました。

私は良いことだと思っています。ただ私も昭和の人間ですので、会社の中でも、つい昔流の考え方に沿った発言をしてしまい、あとで叱られるということを、何度か経験しております。昭和の方は要注意だと思います。

ではご信心の世界はどうでしょうか。結論をいえば、「変えるべきもの」は当然変えるべきです。

浄風会の先輩たちは、この御法を弘めるために、本当に努力をされてきました。しかし、先輩たちが活躍されました昭和・平成という時代は過ぎて、いまは令和という時代になりました。

御弘通という視点から、いまの時代にそぐわないと思えるものがあれば、その時は勇気を出して変えていくことが必要です。

また、「変えてはいけないもの」「変えてはいけない前提」もあります。それは「この御法を、人に弘めていくんだ、そういう心を常にもつ」ということです。

もうひとつは、「この御法を、死ぬまでお持ちし続けること」、この2つです。
これを忘れたら、本化仏教の信者ではない、そういうことになる、それくらい大切なことなんです。

1つ目の「人に弘めていくという心を常にもつ」ですが、これは前席での御法門にもありました。
「南無妙法蓮華経の種を社会に蒔いて、縁を結んでいくこと。それが社会を浄化することなんだ」。その通りです。
なかなか宗教に対して心を開かない、そういう時代です。やはり根気よく、お伝えしていく。お教化がなるかどうか、その結果ではなく、種を蒔くという、その活動が尊いんですね。

もう1つは、「生涯にわたってお持ちし続ける」ことですが、これも簡単ではないんです。
「此経難持」という言葉が法華経の宝塔品にあります。「此の経は持ち難し」、と読みます。
御題目をお持ちし続けることは、簡単にはできないんだ、そういうことです。

最後になりますが、私たちは凡夫であり、今生でお題目にお出会いした信者ではありますが、しかし、もう一つの面もあるということなんです。
それは、先ほどのお話で申し上げましたが、もしかしたら、私たちは遥かな過去からお題目を修行している本化の菩薩の一類であって、
この度、御聖人のご命令でこの世に誕生し、日々を生きている。そういう者たちかもしれません。

であれば、どういう生き方をしなくてはならないか、決まってきます。

 *このお題目を、生きている限りお持ちし、
 *毎日のお題目口唱を怠らず、(上求菩提)
 *常に人に弘めるという気持ちを忘れない(下化衆生)。

そのような「本化の菩薩」としての自覚をもって、今年一年、有意義な日々を送っていけたらと思います。
どうか皆さん、お互い様に頑張ってまいりましょう。ありがとうございます。

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